裁判や交渉における「思い」
弁護士は、一方の当事者である依頼者の代理人や弁護人として、当事者の間に入り、依頼者の利益のために働きます。
お金を払って弁護士に依頼する以上、「弁護士に依頼すれば後は弁護士に任せておけばよい」と考えている方も多いと思います。
これは、ある意味で当然のことと思います。
だって、そのためにお金を払っているわけですから。
そのように弁護士にお任せで首尾良くいくこともあります。
ただ、そうでないときもままあります。
裁判にしても交渉にしても、全て人と人との関わりです。
依頼者も人なら、相手方当事者も人、その代理人も人、そしてまた判断者である裁判官も人です。
しかも、そこでは、それぞれの人が真剣勝負をするのです。
裁判や交渉では、それぞれの人の剣の腕前はさることながら、最後の最後は、人の「気合」や「やる気」、すなわち「思い」が物を言うと思うのです。
もし弁護士に依頼して、望みを叶えたいのであれば、弁護士にお任せではなく、弁護士という専門家を使って、「思い」を相手方や判断者にぶつけて、響かせるようにしてはいかがでしょうか。
そうすれば、自ずと結果が伴うことも多くなるでしょうし、例え完全な形での望ましい結果が得られなくても、ある種の満足感は得られると思います。
もちろん、弁護士である私も、依頼者の「思い」を共有して、自分の「思い」をも乗せて、裁判や交渉に臨むようにしたいと思っています。